バルセロナ、アトランタ、シドニーと3大会連続で出場した。今大会は聖火リレーにも参加。「ミスター社会人」はなぜ、オリンピックの魅力に引き込まれたか。一発勝負の醍醐味が、そこにはあったという。 取材=岡本朋祐 
ミスター社会人、オリンピック3大会連続のスタートがこのバルセロナだった
自宅の棚にある銅メダルと銀メダルは、学校の先生をしているカミさんが、道徳の授業で活用しています。オリンピックの舞台に立つまでの過程、実際に戦う選手の思い、日の丸を背負う重圧を説明し、良い教材になっているようです。
私は幼少時から、オリンピックの虜。金メダルを獲得するアスリートに、あこがれを抱いていました。なぜ、プロへ行かなかったのか? 当初、オリンピックは、アマチュア選手しか出場できませんでした。当時からプロが参加できる状況であれば、変わっていたかもしれません。歩んできた道も、影響していると思います。私は県立高校でプレーし、目の前の勝負を純粋に楽しんでいた。強豪校の選手とは、考えが異なる部分だと思います。4年に一度のステージであるオリンピックにも、そうした夢がありました。多くの期待を背負いながら、一瞬一瞬に死力を尽くす。1点、1つのアウトを、20人全員で取りにいく短期決戦に、魅力がありました。金メダルに挑戦できる機会があるならば、上り詰めたい。それがバルセロナ、アトランタ、シドニーと続きます。結局、金メダルを獲得できませんでしたが……。
バルセロナは、苦い思い出として残っています。本大会に触れる前に、最も厳しいマウンドは・・・
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