リーグトップの1試合平均4.3得点をたたき出す強力打線だが、後半戦に入り、調子は下降線をたどっている。9月4日の広島戦(東京ドーム)では、打線を大幅に入れ替えて活性化を図った。優勝を目指していく上では大きな不安材料ではあるが、2015年優勝時の監督で現野球解説者の真中満氏は、「心配ない」と言う。 取材・文=依田真衣子 写真=桜井ひとし、BBM ※記録は9月5日現在 
代打の切り札的存在の川端。ここぞの場面で勝負強さを見せる
威力は優勝時以上
確かに今は打線が沈んでいますが、シーズンの中で、そういった時期は必ずあります。それはどこのチームも同じ。ただ、
ヤクルトの打線は全員タイプが違いますから、対戦相手がエースをぶつけてきても、全員が完璧に抑えられることはほとんどありません。全体的な調子は悪くても、誰かがカバーできる打線だと思います。そんなに悲観することはないでしょう。私が監督をしていた2015年も優勝はしましたが、9連敗したこともありましたから。今季は大きな連敗もありませんし、こういう状況でも、誰かが打開してくれそうな雰囲気がある。これはヤクルトの強みですし、理想的な打線ですよね。
主軸を担う
山田哲人も
村上宗隆も実績はありますし、
オスナ、
サンタナの両外国人も安定感があります。
青木宣親こそ状態は良くありませんが、彼の経験値は勝負どころで頼りになると思います。
代打も、
川端慎吾がいて、
坂口智隆がいて、
内川聖一と経験のある打者ばかり。レギュラーは固定されていますが、こうしたベテランが控えていることで、
高津臣吾監督も試合終盤にはいろいろな動きができますよね。
優勝した15年は、打線で固定できていたのは二番・川端、三番・山田、四番・畠山(
畠山和洋、現コーチ)、五番・
雄平くらい。そう考えると、現在の打線自体は15年当時より充実していると思います。当時は、打撃のタイトルをヤクルト勢で総ナメにしましたが、上位打線に偏った攻撃をするしかありませんでした。けれど・・・
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