海の向こうの野球はなかなか球春が到来しない。世界最強と言われる労働組合の選手会とオーナー&MLBとの間で締結される労使協定がいまだに合意されていないのだ。4月1日からの開幕も延期となった。お互いに何を主張し、どれほどの隔たりがあるのか──。 文責=椎屋博幸(メジャー・リーグ編集長) 写真=Getty Images 
開幕延期と労使交渉が成立せずに謝罪の会見を行ったマンフレッドコミッショナー。すべてはこの男の采配次第とも言えるのだが
タンキングと最低年俸
非公開で行われた90分の交渉も、不調に終わった。現地時間3月3日にニューヨークでのMLB側と選手会側の労使交渉で再々度、決着を見なかった。
2月21日から9日間連続、28日から3月1日にかけては16時間にも及ぶ交渉は合意には至らず、ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーが会見。4月1日からの開幕2カードがキャンセルとなった。
「両サイドともに労使協定を締結させる努力をしたが、かなわなかった。われわれは直近の提案で、すべてを網羅した。試合中止を避けるデッドライン前の最後に、最高のオファーを選手会に提示した。交渉は今、行き詰まりの状態。われわれが一番懸念していることは・・・
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