
チームを勝利に導く投球を目指す
3月13日、
巨人とのオープン戦(東京ドーム)。1点ビハインドで迎えた7回、3番手でマウンドに上がったのは
ブセニッツだった。オープン戦はこの時点で4試合に登板し計4回を投げ被安打1、無失点。好調の右腕は、巨人戦でも安定した投球を見せた。
先頭の石川、続く湯浅をともに140キロ台のチェンジアップで内野ゴロに封じた。小林には左前打を許したものの、続く松原は縦に大きく落ちるカーブで空振り三振。ベンチに戻ると、満足そうにハイタッチを繰り返した。オープン戦では5試合に登板し、与えた四死球はゼロ。順調な仕上がりをうかがわせた。
昨季、最多セーブのタイトルを獲得した松井が先発に転向。守護神が不在の状況となった。森原を含め、その穴をどう埋めるのか。伊藤投手チーフコーチは3月中旬の時点で「日替わりでもいいのかな」と流動的に起用する可能性を示唆。来日1年目の昨季、54試合に登板し防御率1.94をマークしたブセニッツが、クローザーに抜てきされる可能性も出てきた。
ただ、まずは「4枠」の外国人枠の争いに勝ち残らなければならない。現状で支配下の外国人選手は投手、野手とも3人で計6人。あくまでも選手の調子次第だが、投手、野手とも2人ずつを一軍で起用するとみられる。仮に投手が2枠になった場合は、昨季48試合に登板した
宋家豪、新加入の
シャギワとその座を争うことになる。
右腕は「任された場所で、全力で投げるだけ」と短い言葉に決意を込めた。ハイレベルな争いを制し、7年ぶりのリーグ優勝を狙うチームに貢献する。
写真=BBM