
東京五輪終了後の再スタートで昨季7月のような猛打を取り戻し、再度ロケットスタートに貢献したい
1年前は「夏のオオヤマ」だった。3カ月遅れの6月に開幕した2020年シーズンの
大山悠輔は7月に突入すると数字を上げた。
チームも下位に沈んだ苦しい時期だったが「四番」を背負って打った。7月の月間打率は.299、8本塁打をマークした。
今シーズンはチームの柱として地固めをする年のはずだった。6月3、4日の甲子園での
オリックス戦の2戦連発で調子を上げてくるものと思われた。
「とにかく打点を挙げるのが仕事だと思っている。それがホームランなのか、ヒット、内野ゴロ、犠牲フライなのか、それは何でもいいと思っている」
そんな責任感の強い大山だけに「四番」を打つプレッシャーもあるのだろう。打率.232と不振だった交流戦を引きずってリーグ戦再開後も打撃が上向きになることなく凡打が目立った。
チームが折り返し地点に差し掛かった6月29日の
ヤクルト戦(甲子園)では、出場58試合すべてに続けてきた「四番」というイスから外れた。
その座を助っ人
サンズに譲って「六番」に下げたことに矢野監督は「悠輔(大山悠輔)が上がってくるのは優勝に向けて大きい。気分転換、悔しさが外すことで出てきたらと思った」と復調を待つ。
ずっと打点にウエートを置いてきた大山がいつも口にするのが「チーム全員でカバーする」というセリフだ。ここから夏場に向けて調子を上げながら優勝争いを演じるつもりだ。
写真=BBM