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5月26日のオリックス戦で初安打となるソロアーチを横浜スタジアムの左中間スタンドへ運んだ
ようやくスタートラインに立った。BCLのアルビレックス新潟から2019年にドラフト6位で入団した
知野直人が、プロ3年目で待望の一軍初出場を果たした。4月24日の
阪神戦(甲子園)に代打でデビューして併殺打に倒れたが、約1カ月後の5月26日のオリックス戦(横浜)。9回に
漆原大晟の直球を豪快に振り抜き、左中間席へ運んだ。
11打席目のプロ初安打が、本拠地での本塁打となり「安打が出ていなかったので、初安打が本塁打という最高の結果となってうれしい」と喜んだ。前半戦だけで20試合に出場。先発起用は3度で、代走や守備での途中出場が多いが、昨季まで二軍監督としてプレーを見届けた
三浦大輔監督の下で成長のステップを踏んでいる。
知野は甲子園の常連、聖光学院高に入学したが、自主退学を経て通信制の第一学院高に転校。出身地のBCL/新潟でも練習生からスタートした異色の経歴を歩んでいる。ドラフトは最下位指名だったが、身体能力の高さは誰もが認めるところで、入団時には「トリプルスリーを目指したい」と大きく夢を語った。
素質を買ったのは当時の
ラミレス監督で、入団1年目から一軍キャンプに抜てき。打席での雰囲気が「
和田一浩(元
中日ほか)さんを連想させる」と評した。その後に解説仕事で訪れた和田氏が「全然似ていないじゃん」と言ったそうではあるが。新潟は南場智子オーナーの出身地でもあり、
DeNAの主催試合が多い。故郷に錦を飾る日もそう遠くないかもしれない。
写真=大賀章好