常総学院高時代には3年時に高校日本代表に名を連ね、法大でも活躍が期待された。しかし、3年春までにリーグ戦通算3安打。もがき苦しむ中で新たなプレースタイルを確立し、自信を深めている。 取材・文=上原伸一 
昨秋のリーグ戦では2位タイの19安打を放ち、打率.333。3年秋にして初めて規定打席にも到達した/写真=BBM
最大の武器というのは時に「諸刃の剣」になる。
宇草孔基の場合、それは「足」だった。常総学院高3年春のセンバツ、宇草は1回戦(対米子北高)で1試合個人最多タイとなる5盗塁を記録。昨秋はリーグ最多の6盗塁をマークした。
今春の東洋大とのオープン戦では、プロ注目の好捕手・
佐藤都志也(4年・聖光学院高)から2つのスチールを成功させている。宇草は「足は僕にとって生命線。塁に出たら常にスチールをするつもりでいます」と言う。
だがこの「足」が、大学での宇草の打撃を狂わすことに。「転がせばヒットにできると『走り打ち』のような当てにいく打撃をしていた」と振り返る。常総学院高3年時には、高校日本代表でプレーした経歴を持つが、3年春までリーグ通算3安打と低迷。入学時から期待されながら、定位置も確保できずにいた。
もがき苦しむ宇草に、フォーム改造を進言したのが青木久典監督(当時。現在は不祥事により謹慎中)だった。富士大の監督時代は
山川穂高(
西武)ら、法大では
中山翔太(
ヤクルト)らを育成。打撃指導に定評がある青木監督は、宇草にもう1つの武器があることを見抜いていた。
「本人は気がついてなかったのですが、宇草は細身ながら・・・
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