現在、セ・リーグの本塁打ランキングトップを走るのがヤクルトの村上宗隆だ。プロ2年目の2019年に36本塁打と急成長を見せ、昨季は28本、今季もここまで39本を記録。通算本塁打は104本(2021年10月14日終了時点)だ。「NPB歴代」で見れば、まだまだ上位に及ばない数だが、ヤクルトというチーム単体で見た場合は、上位にランクインできるのだろうか? 今回は、ヤクルトの歴代通算本塁打を調べてみた。
歴代最多はヤクルト一筋19年のブンブン丸

「ブンブン丸」こと池山はヤクルトで通算304本塁打を放った
ヤクルトに在籍した選手の「通算本塁打数」を調べ、Top20を以下にまとめてみた。
※ヤクルト在籍時に記録した本塁打のみ 1位
池山隆寛(1984~2002年)304本
2位
バレンティン(2011~2019年)288本
3位
山田哲人(2012年~)247本
4位
広沢克己(1985~1994年)228本
5位
杉浦享(1971~1993年)224本
6位
若松勉(1971~1989年)220本
7位
古田敦也(1990~2007年)217本
8位
ラミレス(2001~2007年)211本
9位
大杉勝男(1975~1983年)199本
10位
岩村明憲(1997~2006年、2013~2014年)193本
11位 ロバーツ(1967~1973年)181本
12位
ペタジーニ(1999~2002年)160本
13位
佐藤孝夫(1952~1963年)150本
14位
青木宣親(2004~2011年、2018年~)136本
15位
町田行彦(1952~1964年)129本
16位
角富士夫(1975~1994年)128本
16位
畠山和洋(2001~2019年)128本
18位
稲葉篤紀(1995~2004年)122本
19位 レポーズ(1974~1977年)110本
20位 マニエル(1976~1978年、1981年)104本
20位 村上宗隆(2018年~)104本
※( )内は在籍期間 まずTop3から見ていこう。歴代最多は、豪快なバッティングから「ブンブン丸」とも称された池山隆寛だ。ヤクルト一筋19年で積み上げた本塁打の数は304本。打撃タイトルには縁がなかったが、5年連続30本塁打を記録するなど、1990年代のヤクルト打線の要だった。

13年にシーズン最多60本塁打をマークするなどヤクルトで本塁打を288本積み重ねたバレンティン
池山に次ぐのがバレンティンだ。入団1年目から本塁打王を獲得し、2013年にはNPBのシーズン最多記録となる60本塁打をマーク。ヤクルト在籍9年のうち2015年を除くすべてで30本塁打以上を記録した。
3位にはただでさえ達成が難しい「トリプルスリー」を3度も達成という、前代未聞、唯一無二の記録を打ち立てた山田哲人がランクイン。今季も33本塁打(10月14日終了時)とリーグ4位の本塁打を放っている。年齢もまだ29歳と若く、このペースなら池山を抜いて球団歴代1位になる日も近い。
4位以下は若松勉、古田敦也といったレジェンドや、アレックス・ラミレスをはじめとする一時代を築いた名助っ人が並ぶ。このうち、現役選手では、青木宣親が14位にランクインしている。2018年にヤクルトに復帰してからはここまで通算52本と好ペースで本塁打を重ねている。こちらも今後次第でTop10に食い込めるかもしれない。
通算104本塁打の村上は、
チャーリー・マニエルと並ぶ20位タイ。プロ4年で100本塁打以上は、バレンティンやラミレス、ペタジーニといったNPB史上でも屈指の強打者に近いハイペースだ。また、21歳7カ月での100本塁打は
清原和博を抜いて史上最年少。球団トップはおろか、NPB歴代通算記録でも上位を目指せるだろう。
ヤクルトの若き主砲・村上は、プロ4年目ながら球団歴代本塁打数20位タイ。今季中にさらに順位を上げる可能性も高い。また、現在39本塁打で40本の大台も目前。球団のシーズン最多本塁打はバレンティンの60本だが、村上と同じ左打者ではぺタジーニと岩村が記録した44本が最多。残り試合は少ないが、球団左打者のシーズン最多記録更新も期待したい。
文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM