「執念で振り抜きました」

4月28日のオリックス戦でプロ初の2打席連続本塁打を放った今川
思い切りのいい打撃が光った。4月28日のオリックス戦(東京ドーム)、「二番・左翼」でスタメン出場した
日本ハムの
今川優馬は初回、無死一塁で打席へ。カウント1-2から
田嶋大樹が投じた真ん中高め、144キロ直球を強振すると打球は左翼席上段に飛び込む4号先制2ランとなった。さらに3回表だ。先頭で打席に立った今川は5号ソロを左翼席へ。プロ初の2打席連続弾をマークすると、その後は2本の内野安打。4打数4安打と爆発し、6対2の勝利に貢献した。
「ずっと開幕から打てなくて、勝てなくて、ずっとしんどかったんですけど、とにかく思い切って打席に立って、執念で振り抜きました」
昨年、JFE東日本からドラフト6位で入団。主戦場となった二軍では、今川が発する「執念」という言葉が浸透した。チャンスでもピンチでも、どんなときでも元気な声で「執念!」という言葉がグラウンドに響き渡る。目の前の1試合、1球に全力を尽くす野球スタイルを貫いた結果、二軍で14本塁打を放っていた。
昨年のシーズン前、打撃で意識していることに関して週刊ベースボールのインタビューで次のように答えていた。
「なるべくバットは出したくないんです。できるだけ残す意識です。バットに振られたいというか……。バットを出しにいこうとすると先に手が出てしまう。当てにいくような手打ちはしたくないので。体の近くに呼び込んでスイングすること。下半身は開くけれど、上は残っているイメージ。現役時代の
落合博満さん(
ロッテほか)のようにステップする左足は大きく開くけど、後ろは残っているフォームが理想です」
27日のオリックス戦(東京ドーム)でも3安打猛打賞。28日現在、打率.273、5本塁打、9打点をマークしているが、ここからさらに上昇曲線を描いていくか。背番号61のバットに注目だ。
写真=小山真司