週刊ベースボールONLINE

[SPECIAL COLUMN]

消えてしまった「正調ワインドアップモーション」

 

とにかくコントロール──この考え方が、プロ野球からワインドアップモーションの投手を駆逐してしまった。
なるほど大きいフォームで全身を使って投げるワインドアップは、球威は増しても、微妙な制球力はつけにくいフォームだ。
しかし、このフォームは、ナルシストである投手たちの美学と別ちがたく結びついている。これを投手から奪ってしまえば──。ワインドアップ時代の魅力と楽しさを振り返ってみた。

「ピッチャー・堀内(恒夫)、“マウンドで伸びをするようにして、大きく振りかぶって”投げました。アッ、田淵(幸一)打ちました。打球は高〜く舞い上がって、レフトへグングン伸びております。入るか、入るか、入りました。30号ホームランです!」

 1970年代前半の巨人-阪神戦のラジオ放送を再現したつもりなのだが、傍点部分(“ ”内)がミソである。投手はマウンドでグンと伸び上がり、グラブを頭上高くかかげ、そこから足を高く上げ、全身をバネのようにして、グ〜ンと投げ込む、これが当時のプロ野球の投手だった。走者がいなければ、まず例外なく、このワインドアップモーションで投げた。下手投げ投手は、地面をはうような腕の使い方で投げるのだから、「頭上高くかかげ」る必要はないのだが、山田久志(阪急)も足立光宏(阪急)も、まず、グラブを頭上にかかげてから、投球に入った。

 このワインドアップモーションは、上手投げの投手にとって、体の反動をフルに使えるのだから、球威という点では最高のモーションなのだが、それとは別に・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング