2018年のドラフトで松本航(現西武)、東妻勇輔(現ロッテ)が指名を受け、昨年は吉田大喜(現ヤクルト)がプロの門をたたいた。この3年間、3人の右腕の背中を見てきただけに、意識レベルは相当高いものがある。 取材・文=佐伯要 写真=大賀章好 
最速155キロ。高校、大学を通じて全国舞台に縁はないが、その素材の高さから、春先のオープン戦からNPBスカウトが視察に訪れた
日体大は近年、好右腕を輩出し続けており、今年は
森博人がエースに名乗りを上げている。サイド気味のスリークオーターから最速155キロの直球、カットボール、ツーシーム、スライダー、カーブを投げる。森は言う。
「直球が一番の武器。球速が出るのが自分の強みです。もっと速い球、強い球を投げたい。160キロを投げたいですね。この先の10年を見越すと、今の段階では変化球を磨くよりも直球を突き詰めたい」
2015年から指導する日体大・
辻孟彦コーチ(元
中日)は、目先の勝利以上に、将来の個人の成長を重んじて投手を育てている。森の言葉は、いかにもその教え子らしい。
豊川高(愛知)時代から最速143キロ右腕としてプロ注目の投手だった。現在は177センチ80キロだが、3年時は64キロと細身だったこともあり、「プロへ行くために、大学でしっかり体を作ろう」と日体大へ進む。
感覚から脱却しメカニズムを理解
入学当初は直球よりも変化球に自信があった。だが、大学生にはそれが通用しなかった。当時は2学年上の松本航(現西武)や東妻勇輔(現ロッテ)に対して・・・
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