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連続写真に見るプロのテクニック

【連続写真】ヤクルト・高橋奎二「始動から真っすぐに立つまでは完璧で、まるで“ライアン”。左手の使い方と、シフトチェンジに改善の余地あり」

 

今季は一時、開幕投手候補にも挙げられるなど、急成長を見せる左腕です。昨季は先発ローテーションに組み込まれて20試合に登板、4勝にとどまりましたが、ポテンシャルを感じさせてくれました。高卒5年目の今季が勝負の1年だと思います。

【チェックポイント】[3]右足の上り◎[4]真っすぐに立つ



【チェックポイント】[10]台形◎


【チェックポイント】[11]左手の掌屈は×[13]軸足ヒザが折れる→リリースが後ろに



【ポイント】高く上がる右足


 ノーワインドアップで左右の足をクロスせず、始動はすべてプレートよりも前で行っています(写真1〜)。こうすることで常に頭が軸足(左足)の真上にあるので目線がブレず、かつ上半身にも下半身にも余分な動きが必要なく安定するため、写真3、写真4のように非常に高く右足を上げることができています。写真3ではツマ先が頭の位置まで上がっていますね。かつてノーラン・ライアン(元エンゼルスほかのMLB324勝投手)は「(右投手の場合)左足のヒザと左肩がぶつかるくらいまで上げる」ことを推奨していましたが、左腕の高橋選手は右ヒザが右肩にぶつかるくらいまで高く上げています(※高校時代、“古都のライアン”と呼ばれていたそうですね)。今季、ロッテにドラフト1位で加入した佐々木朗希選手も同様(彼は右です)ですが、これだけ足の力を使っているので、あれだけ速くて強いボールが投げられるのです。高橋選手は二段モーションで上げた二段目も胸の高さまで右ヒザが上がっていますね(写真8)。

 ハンズセパレーションもまずまず早く、並進運動中はグラブを顔の高さまで上げ(もっと高く上げてもいいと思います)、マウンドの傾斜とは逆の傾きで、写真10では理想的な台形(グラブ、右足、左足、左手を結んだ形)ができていると思います。ただ、少し気になる点もあって、左手首を掌屈しているため、背中側に左ヒジが入り、左腕の上りが遅いです。カカトが着地した写真11でもまだ手首が掌屈していて、トップの位置まで上がってきていません。ちなみに、カカトからの着地はオーバースローでは珍しいですが、カカト→足の裏全体と時間を稼ぐことで、トップを間に合わせているのかもしれません。手首の背屈を意識すれば、もっと余裕を持ってトップを作れると思います。要注意ポイントですね。

 ステップ幅はまずまずの広さですが、シフトチェンジもあまりうまくありません。写真12までは良いのですが、写真13、写真14と軸足股関節から右足股関節へとシフトチェンジができず、軸足に残った状態に。ヒザが折れるのもそのためで、リリースポイントも手前。シフトチェンジを意識し、軸足のヒザを伸ばすことができれば、角度もつき、バッター寄りでボールをリリースすることもできたはずです。上体の倒しももっと深くなり、一段と球威も増すと思いますよ。これからヤクルトの投手陣を背負っていかなければいけない存在です。期待しています。(フォーム解説=藪恵壹)

PROFILE
高橋奎二/たかはし・けいじ●1997年5月14日生まれ。京都府出身。178cm73kg。左投左打。龍谷大平安高から2016年にドラフト3位でヤクルト入団。3年目の18年に一軍デビューを果たし、昨季は開幕先発ローテーション入りするなど19試合に先発して4勝を挙げた。今季は先発ローテの軸になることが期待される。2019年の成績は20試合登板4勝6敗0S0H99奪三振、防御率5.76
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連続写真に見るプロのテクニック

元プロの野球解説者が現役選手の打撃フォーム、投球フォームを連続写真をもとに解説。

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