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安達了一 内野手 #3

スピードスターの称号を!

 



 チームNo.1の脚力を生かし安達了一が初のタイトルを狙う。「今年は盗塁王を目指していきたい。50個はしないとタイトルは取ることができないので」。昨年は糸井に続く16盗塁を記録。打撃、守備と平行して走塁の技術力アップをテーマに沖縄・宮古島春季キャンプを過ごした。

 森脇監督も「直線距離を走らせたら一番速い」と認める身体能力の高さが安達の最大の魅力だ。2012年にドラフト1位でオリックスに入団してから今年がプロ3年目。キャンプ前には結婚も発表し、一家の主となった安達の今季に懸ける思いは強い。オフには2年連続してソフトバンク・本多に弟子入りして合同自主トレを決行。11年に60盗塁をマークしてタイトルを獲得した先輩に「すべてが勉強になった。やっぱり走塁、盗塁のことを聞くことが多かった」と手応えをつかんだ。

 紅白戦、オープン戦では出塁すると積極的に走る安達の姿があった。象徴的だったのが3月4日、DeNA戦(京セラドーム)の第1打席で遊ゴロ併殺崩れで出塁。すると続くヘルマンの打席ではわずか2球で二盗、三盗を決め一死三塁の状況を作った。「理想は打者に迷惑をかけないために少ない球数で決めること」と最高の形で盗塁を決めた。翌日のヤクルト戦(同)でも2盗塁を決めるなど練習の成果を発揮している。

 念願のタイトル獲得には弟子入りした本多、日本ハム・陽、同じチームのヘルマンら強力なライバルたちが存在する。「まだまだ実績や経験は劣ると思うけど、無理なことじゃないと思う。積極的に走っていきたい」。成長著しいプロ3年目の若武者がスピードスターの称号を手に入れてみせる。
オーロラビジョン

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