正妻はもらった。今度は正妻の座を奪う番だ。プロ6年目の
松井雅人は昨年12月11日に英美(えみ)さんと結婚。新しく増えた家族とともに、正捕手奪取へ燃えている。
「ラクですね。やっぱりご飯があるってのが一番いいです。妻はいろんなものを一生懸命つくってくれる。栄養も偏らないように考えてくれていると思います。お気に入りは妻が宮崎出身なのでチキン南蛮かな。結婚して『やるぞ』という意識は強くなりましたね」
うれしそうに夫婦生活を話す英美夫人との出会いは2012年の秋。若手の修業の場であるフェ
ニックス・リーグで宮崎を訪れると、同僚と食べにいった地元の和食鍋料理店で働いていたそうだ。一目ぼれするや即座に猛アタック。同年の12月から交際が始まると、名古屋と宮崎という遠距離で愛を育んできた。プロポーズはそれから1年後の12月。実はその場でOKをもらっていたが、お互いの都合もあって交際開始から2年となる昨年12月に結婚した。
「今年はとにかく自分が出て、正捕手を取るつもりです」。
中日の正捕手は球界屈指の谷繁監督兼選手が君臨。カベは高いが、越えられないカベではない。今年に入ってキャッチング技術が向上。スローイングも安定してきた。オープン戦でも打率こそ.182と低かったが、ほとんどの試合でスタメンマスクを任されてきた。
「監督は捕手としても現役で一番試合に出続けている。その位置を奪うのは大変だけど、そういう人からアドバイスを受けられるのは恵まれている。自分のためになりますよ」。今年こそ正捕手へ。愛する英美夫人とともに後継者の道を歩んでいく。