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山崎康晃投手・オフシーズンの決断からストッパーの才能が開花

 



 いくら結果を残しても、謙虚な姿はまったく変わらない。「本当に大事なところを投げさせてもらえているので、期待に応えないといけない気持ちでいっぱいですね」。開幕から絶好調。DeNAを支える山崎康晃のルーキーイヤーは、充実の一途をたどっている。

 帝京高、亜大を経てドラフト1位で入団。当初は先発の一角として期待された。ところが2月のキャンプ終盤、オープン戦で行き詰まり、開幕ローテーション争いから脱落。二軍降格も検討される中で、中畑監督が抑えへの抜てきを決断した。当時は三上朋也が右ヒジ痛を訴え、国吉佑樹やY.エレラらにも決め手を欠いていた。着目したのは、大学日本代表で守護神として活躍した経験。順応どころか、想像以上の活躍をみせた。

 3月31日の広島戦(横浜)でプロ初セーブを挙げ、お立ち台では「小さな大魔神になります」と宣言した。かつてベイスターズを支えた佐々木主浩氏のように、絶対的な存在感を持ったストッパーが目標。4月21日の阪神戦(横浜)で初黒星を喫し、すぐ手を打った。乱視のため、特にナイターでは捕手のサインを見落とすことがあったと反省。「2度とあってはいけないことですから」とコンタクトレンズの装着を始めた。

 すると、翌22日の阪神戦(横浜)から登板した8試合すべてでセーブを記録。12セーブ(5月7日現在)はリーグトップの成績だ。「抑え=山崎康」が固定されたため、長年の課題だった勝ちパターンも定着。「もっともっと頑張ります」と実に頼もしい。左足を三塁側に踏み込む独特のクロスステップ投法。快速球と決め球のツーシームが、ラストイニングに安心感をもたらしている。
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