
攻守ともに一軍レベルの力を見せている木浪
阪神のドラフト戦略は即戦力が中心だった。なかでも、ここにきて評価がうなぎ登りなのが、ルーキー内野手の
木浪聖也だ。
青森山田高から亜大、社会人Hondaを経て、ドラフト3位でプロ入り。社会人時代と同じ背番号「0」は、デビュー戦から存在感を示した。
沖縄キャンプで初の実戦となった2月7日の紅白戦でスタメン出場し、いきなり先発・望月から右越え本塁打を放った。
2月11日の紅白戦、14日
楽天戦(宜野座)、17日の
日本ハム戦(宜野座)でも、ヒットを打ち続けて「打てる内野手」を実証した。
社会人時代は、1年目は二、三塁、2年目からショートに定着した。キャンプの守備練習ではフィールディングも無難にこなしてきた。
アマチュア時代は「一番」打者だが、阪神では上本、北條、糸原に、同じ新人の近本ら、同じようなタイプが競争に絡んでいる。
木浪が「全部のポジションを守れることを強みにしたい」というように、攻守両方で差をつけたいところだ。
矢野監督も「どこでも守れるので、使える幅が広くなる」とバリエーションのある起用法を描いている。
「自分はアピールしないといけない立場なので、少ない打席でも結果にこだわっていきたいと思っています」
オープン戦になるとベテラン鳥谷らが登場してくることで、内野の定位置争いは絞り込みに入る。新星の勢いに賭けるのも手だろう。