
準備の大切さを学んだ1年目だった
プロという高い壁を感じた1年だった。ドラフト1位で入団し、ルーキーイヤーを終えた
清水昇は「厳しい世界と感じた1年だった」と正直な思いを吐露。期待とは裏腹に結果を残せなかったシーズンに悔しさを覚えた。
「自分の中ではもう少し頑張りたかった。プロ野球選手になるのと、プロ野球で活躍するのは違うことだと一番に感じました」
デビュー戦は、異様な緊張感に包まれた。6月1日の
DeNA戦(横浜)。チームはまさにどん底だった。1970年以来の15連敗中。負ければ同年に並ぶ16連敗を喫するという状況で、清水にプロ初登板初先発の機会が与えられた。負の流れを変えるために託された大役。「新人らしくやることが一番」と臨んだが、4回5失点と結果を残せなかった。
大型連敗もあり、チームはリーグ最下位に低迷。自身も先発とリリーフで11試合に登板し、0勝3敗、防御率7.27という成績に終わり「先発、中継ぎを経験できて、準備の大事さを学んだ。自分の投球術、スタイルを見つけて、チームに貢献できるようにしたい」と振り返った。11月下旬からは、台湾で行われたアジア・ウイン
ターリーグに参加。「打者を見る目を研究していけたら」と約1カ月間、「武者修行」に励み、来季に向けた経験を積んだ。
ソフトバンク・甲斐野やDeNA・上茶谷、
巨人・高橋ら大卒1年目の同期は大いに活躍。「来年はまずは初勝利をしたい」と決意を口にした右腕の飛躍に期待だ。
写真=BBM