ルーキーの矢野雅哉がフレッシュさを前面にアピールを続けている。亜大からドラフト6位入団した矢野は、春季キャンプ一軍スタート。チャンスを逃すまいと攻守走すべてでハッスルプレーを連発、評価をグングン高めている。
遠投130メートルの抜群の強肩を誇り、守備面での期待が高かった。しかし打撃も好調で、2月7、8日のシート打撃では5打数で3安打、1盗塁も記録。対外試合デビュー戦の16日の
ロッテとの練習試合(コザしんきんスタジアム)では、大嶺から初打席で中前打を放つと、17日の
巨人との練習試合(セルラー那覇)では6回の第3打席で桜井を相手にファウルで粘り、11球目をたたいてヘッドスライディングで内野安打をもぎ取った。
首脳陣の評価もうなぎ上りだ。16日のロッテ戦後、佐々岡監督は「打撃も成長している。守備面はいいものを見せてくれた」と目を細めた。矢野は「1年間一軍に定着することが目標。どんどんアピールしていきたい」と鼻息が荒い。
打撃は朝山、迎両打撃コーチの指導で鍛錬を積む。構えでは力を抜いて、インパクト時に100パーセントに持っていくことを心掛けている。「ロングティーとかでフルスイングしていくにつれて、どうやったら確率よく打てるのかを探り探りやっている。少しずつですけど、それが徐々にはまってきている」と手応えをつかみつつある。
目標は大きい。昨年12月の入団会見では、前人未到の「遊撃で1年間無失策」を目標に掲げた。昨年菊池涼が二塁でシーズン無失策をしただけに「自分は遊撃手で1年間ノーエラーを記録したい。ゴールデングラブ賞は必ず獲ります」と断言。並ならぬならぬ覚悟でプロに飛び込んだルーキー。開幕一軍入りへ突き進む。
写真=BBM