
首位を走る阪神でこの男の打撃が本調子になれば、さらに強力な打線になることは間違いない
優勝争いに
近本光司のパフォーマンスは欠かせない。矢野監督の足を絡めた攻撃パターンはこの男の出塁率アップによって拍車がかかるからだ。
矢野監督も「うちのキーはチカ(近本)が塁に出ること」と力説。開幕から糸原が好調なだけに、一、二番コンビが機能すれば得点力も上がっていく。
3年目シーズンは開幕から苦戦している。ペナントレースが一巡した際の成績は15試合で打率.190と低調。チャンスに代打を出される場面もあった。
オープン戦は打率.324をマークし「キャンプで取り組んできたことが合っていたかどうかをシーズンで知りたい」と語っていただけに悔しさもなおさらだろう。
「より多くヒットを打って、先の塁に進んでとチームのためにより多く自分の仕事をしたい」と言い続けてきたからには本来の姿を取り戻したい。
もっとも、スロースターターぶりは昨季も同様だった。1年前も開幕月の6月度は.128と不振だったが、リズムができ出した夏場の7月以降は打ちまくった。
そのバイオリズムでいけば、そろそろ上昇が見込まれるタイミングかもしれない。相手バッテリーからの厳しい攻めにも対抗したいところだ。
新選手会長として「自分のことだけを考えるだけの年でもない」と言う。エンジンをかけてチームをけん引し、Vムードを作りたい。
写真=BBM