
前半戦のチームを支えた青柳。優勝へ向けラストスパートへこのサイドハンド右腕の力が必要だ
飛躍的に成績を伸ばしているのは
青柳晃洋だ。開幕から先発ローテーションを守り続ける主力としてチームに貢献してきた。
「まずは自分の仕事がしっかりできるように。チームが勝った結果として、自分にも勝ちがつけばいいと思っています」
8月24日の
DeNA戦(京セラドーム)では6年目にして自己最多10勝目をリーグ一番乗りでマークした。
阪神でドラフト5位以下の投手で10勝到達は初めてのことだ。15年に5位でプロ入りした右腕が急成長を遂げた証しでもあった。
「もちろんタイトルを狙いたい気持ちがずっと持っていますが、チームが優勝できるように頑張りたいです」
勝利数、防御率などリーグ上位で争う右腕。昨シーズンまでイニング・イーターとして知られたのは西勇だったが、今季は青柳が台頭してきた。
前半戦に14試合に登板した中で「6回」をクリアしなかったのは2試合だけだ。ここ2試合は打たれたが、安定した投球で最少得点に抑えながらロングイニングを投げ続けた。
フル回転するスタミナに加えて、球威のあるストレートとツーシームを軸に、スライダーを織り交ぜながら技術で打者を打ちとるようにもなった。
東京五輪野球の日本代表として2試合に登板。「打たれることも経験になった」。どん欲に取り組む姿勢に変わりはなく、青柳を一回り大きくしたようだ。
ここからシーズン終盤に向けての激しい優勝争いに、勝てる投手の本領発揮だ。