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昨年以上に試合に出て勝利に貢献することを誓う原口
原口文仁が育成時代を含め15年目のシーズンを迎える。ビールかけでパインアメのかぶり物をして盛り上げた姿は記憶に新しい。
「18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶり日本一の輪の中にいられたのは、僕の野球人生にとって大きかったです。今後のいい経験になりました」
生え抜きの苦労人。原口の受け答えで必ず出てくる言葉は、家族、ファンら周囲への感謝の気持ちを表すものばかりだ。
2023年シーズンも出場機会は限られた。54試合の出場だったが、すべて代打だった。春先からなかなか結果が出なくて苦しんだ。5月下旬には一軍から外れたが、6月9日に再び一軍復帰を果たす。「多くのサポートをしてもらった恩を返したい」と打席に立ち続けた。
プロ入りから腰痛に悩まされ、育成選手になって、2019年は大腸がん手術から復活した。その生きざまはファンを引きつける。
昨シーズンの初決勝打は6月の
ソフトバンク戦だった。8月10日
巨人戦(東京ドーム)では9回に
高梨雄平からダメ押しの本塁打を放った。
出番は少なかったが、原口のここぞという場面で結果を出す粘り強さは真骨頂だ。年上でも率先してベンチで声を上げて自らムードメーカーになる。チーム構成が若いため、もはやベテランの域に入った。だが、これまでと同じ代打に甘んじるつもりはない。
原口は「たくさん試合に出たい。個人的には全然だったので(24年は)やり返したいと思っています」と連覇への戦力になるつもりだ。
写真=BBM