
体重65キロと体の線が細い印象が拭えないが、ボールのキレはすでにチームでもトップレベルを誇るという。今春の神宮デビューの可能性もある/写真=BBM
京大も志望した理系の頭脳派左腕は「陸の王者」へ
甲子園で「大会No.1左腕」と騒がれたのは昨春のセンバツであり、高校卒業後の進学先が注目された。彦根東高の左腕・
増居翔太は初戦突破へ導いた2年夏に続く2季連続の大舞台で輝きを見せた。慶應義塾高(神奈川)との2回戦で完投勝利を挙げると、花巻東高(岩手)との3回戦では9回まで無安打投球。10回に初安打を浴びてサヨナラ犠飛により、0対1で惜敗したが、14奪三振の力投は大きなインパクトを残した。最速140キロのストレートは計測表示以上のキレがあり、変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップを駆使して頭脳的なピッチングを見せる。
NPBスカウトも注目したサウスポーは、かねてから「京大工学部志望」と公言していた。増居は明かす。
「学校として、国公立大学に進学する流れがありまして。(偏差値が)高いところを言ってしまった……」
周囲の“フィーバー”は止まらない。6月20日には、高校日本代表第一次候補30人に選出されている。
「実力以上の騒がれ方をした。春の話題性ですよ(苦笑)。入ってしまったな、みたいな……。いろいろな人にいろいろなことを言われましたが、ブレないようにしてきた。自分のレベルを客観視して見ていました」
3年夏は滋賀大会準々決勝敗退。3季連続での甲子園出場を逃し、18人の侍ジャパンからも漏れている。
「夏の結果を見れば、代表入りは無理だろう、と思いました。そこまで調子に乗らないようにしようとも・・・
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