
巨人で唯一感情移入できたのは鈴木尚広。36歳で代走稼業にのめり込む一途さがいい
巨人の選手たちは、今年の日本シリーズをどんな気持ちで見ていたことだろう。クライマックスシリーズという面妖な、奇怪な、人を馬鹿にした、許すべからざる(だんだんムチャクチャな表現になっていきますが)存在のおかげで、日本シリーズへの道を閉ざされてしまった彼らの心中は察するに余りある。
余りあるのだが、「余りなどない。トントンだ」という声も自分の中から聞こえてくる。ナンボナンでも
阪神に4連敗はないだろう。シーズン中に24回も戦ってきた相手なのだ。この知り尽くした相手なら、むしろ、ストレートの3勝(1勝のアドバンテージがあるから計4勝)で、こんな制度と阪神をあざ笑ってやる! ぐらいの気概を見せてほしかった。
それが、まるで正反対の結果になってしまったのは、今年の巨人のペナントレース優勝は、筆者に言わせれば「優勝ならざる優勝」だったからである。
終わってみれば、何となく勝ち星が他チームを上回っていたという感じで、記憶に残る印象的なシーンというのが非常に少ないのだ。「これが巨人の底力だ!」という試合が思い出せないのだ。とにかく今年ほど巨人らしくない優勝は珍しかった。ぶっちゃけた話、巨人は面白くもなんともないチームだった・・・
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