打席でのオーラが半端ない。甘い球を一発で仕留める集中力。恵まれた体格からパンチ力を誇るスラッガーは、1スイングで流れを変えることができる。 取材・文=沢井史、写真=田中慎一郎 
今春の北信越大会決勝[対上田西高]では本人も納得の豪快な先制2ランを放った
優しい力持ち。
内藤鵬を一言で表すとしたら、この表現が最もピッタリと当てはまる。180cm100kg。背筋力は200キロ、スイングスピードは160キロと右の大砲が生み出す数字はいずれも異次元である。1年秋から背番号5を背負い、積み重ねてきた本塁打数は52本を数える(7月3日時点)。今春の北信越大会決勝(対上田西高)では、真ん中やや高めのストレートを力いっぱいに振り抜き、バックスクリーンのやや左中間寄りに放り込む先制2ランを放って、周囲を驚愕(きょうがく)させた。
「打った瞬間に『あ、行ったな!』という当たりでした。2ストライクと追い込まれていたのですが、良い形でスイングできていたと思います。おそらく、今年に入ってから一番の当たりではないでしょうか」
中村隆監督もうなずく会心の一打で序盤から主導権を握り10対5、チームは春の北信越大会を初めて制した。
好調に見えるが、内藤は今年に入ってからは度重なるケガに悩まされた。3月下旬、今年初の練習試合で、一塁へ激走した際に左足太もも裏を痛めた。診察を受けると肉離れを起こしていることが分かり、戦列から離れ別メニューでの調整が続いた。4月下旬にようやく回復の兆しが見えてきた矢先、今度は守備練習中に飛び込んだ際に右肩を負傷。幸い、軽い脱臼だったため早期に実戦復帰し、4月下旬から始まった県大会では中盤以降に何とか間に合ったが、中村監督はある懸念を抱いていた。
「肉離れは一度発症すると、クセになるというか、何度も発症しやすい。完璧に治して試合に復帰して欲しかったのですが、内藤は少しでも痛みがマシになると、すぐに体を動かそうとするんです」
練習に対しては・・・
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