ルーキーイヤーだった昨年の春季キャンプでは軽快な動きを見せ、二遊間争いの中で首脳陣からも高い評価を受けていたものの、右肩痛から途中離脱。そこから歯車が狂ってしまった感は否めない。攻守走とすべてで勝負できるオールラウンドプレーヤー。不完全燃焼に終わった1年目を経て、2年目の今年に勝負をかける。 取材・構成=牧野正 写真=BBM トリプルスリーを狙える逸材として、三菱重工Eastからドラフト2位で中日に入団したのは2023年秋のドラフトだった。全体でも13番目の指名となる高評価。チームの課題でもあった二遊間争いに名乗りを上げ、初めての春季キャンプでは初日から存在感を発揮したが、右肩痛を発症して“勢い”が止まった。気持ちの切り替えができずにもがき苦しむ日々だったが、2年目の今季は一転、元気なプレーを見せている。 ──ファームが開幕して2カ月ほどが経ちましたが、ここまでの成績についてはどう思っていますか。
津田 昨年に比べると(プロの水に)慣れてきたというのとは、ちょっと違うんですけど、手応えを感じている部分はあります。自分でも成長できているという実感はありますので、今年こそ何とかという思いでやっています。
──手応えというのは、どういった部分ですか。
津田 すべてです。打撃もそうですし、守備も走塁も、昨年よりは良くなっていると思います。打撃では長打が増えてきましたし、守備でも複数ポジションを守れるようになりましたから。ただ、成績というか結果を見ると、そこに結びついていないという部分もありますので、そこが結びつくと一番いいんですけど。だから結果を出していきたいですね。
──2年目の今季は、主にどこに重点を置いて取り組んでいますか。
津田 特にここを伸ばしたいというよりは、攻守走とすべてにおいてレベルアップしたいという気持ちが強いです。自分はそういう選手というか、自分の幅を広げる、持っている器を少しでも大きくしたいです。
──ルーキーイヤーの昨年は悔しい1年だったと思いますが、どのように受け止めていますか。
津田 プロに入って初めてのキャンプで途中でケガをして離脱してしまって……、そこから全然思うようにいかなかったです。復帰してもなかなかうまくいかず、後半になってからようやく少しずつ結果を出せるようになってきましたけど、全体的に自分のプレーができなかった。悔しい気持ちしかないですね。技術的なことよりも気持ちの部分、そこがうまくいきませんでした。
──やはりキャンプ途中の故障が大きく影響しましたか。
津田 自分の中ではもう少し早いタイミングで復帰できると思ったんですが、思ったより時間がかかりました。試合には出ていたんですが、なかなかうまくいかず、だんだんと焦りも強くなっていって空回りしていました。
──その経験を今年に生かさないといけないですね。
津田 それはもう本当にそのとおりで、その経験が生きていると実感しています。気持ちの切り替えもできていますし、落ち込むこともなくなりました。前向きに、ポジティブに野球に取り組むことができています。昨年よりは確実にいい精神状態でプレーできています。
──昨年に比べて、今年一番よくなっているのはどの部分ですか。
津田 う〜ん、どこですかね。一番となると守備だと思います。複数ポジションを守れるようになりましたから。それもしっかりと守れるということで起用してもらえていると思うので、そういう期待に応えたいと思っています。
──昨年は三遊間のみでしたが、今年はそれに加え、一、二塁も守っていますからね。大変じゃないですか。
津田 いや、難しさはありますけど、全然大変ではないです。むしろうれしいです。とにかく試合に出ないと始まらないので、そのためにも複数ポジションを守れるというのは強みだし、それだけチャンスが広がりますから。希望は二遊間ですけど、そんなこと言っていられないし、言える立場でもありません。

複数ポジションを守れる守備は武器の1つ。今年こそ一軍でプレーしたい
狙うはセカンドゴロ
──入団会見では「将来的にはトリプルスリーを狙える選手を目指します」とプロでの抱負を語っていましたが、覚えていますか。
津田 覚えています。自分の持ち味は攻守走すべてなので。
──その中でもアピールすべきは、チーム事情を考えても、まず打撃だと思いますが、いかがですか。
津田 打撃については今年、考え方としてはシンプルにやるべきことをやるというか、欲を出さないようにしています。欲を出してしまうと、その考えが技術的な部分に及んでしまうというか、例えば体が開いてしまったりとか。それよりは打席で今、自分がすべきことは何なのかを考えています。内野陣の守備位置を見たりして、状況に応じた打撃をするというシンプルな考えです。
──津田選手はパンチ力もあり、長打が期待できるのも魅力ですが。
津田 もちろんそういう場合もありますが、基本的にはセカンドゴロしか狙っていません。それが少しでもずれればライト前ヒット、センター前ヒットになるという気持ちです。そこでうまく角度がつけば長打にもなるという考えで、意識は常にセカンドゴロというか、逆方向にしか置いていません。その分、併殺も増えてはいるんですけど(笑)。ただ、それでボールを引き付けるというか、ボールの見極めもできるようになってきました。
──理想の打者はいますか。
津田 浅村さん(
浅村栄斗、
楽天)です。広角に打ち分け、逆方向への長打も多いですし、自分もそこを意識しているところなので。あとは牧さん(
牧秀悟、
DeNA)は、構えが似ているところがあって、それで見るようにしています。牧さんも逆方向へも飛ばしますから、そこは参考にしたいです。
──まだ一軍に呼ばれたことはありません。ファームの選手たちが昇格するのは気になりますか。
津田 そこは正直、すごく気になりますし、とても悔しいです。結果も気になりますけど、でも自分は自分のことをやるしかないので。
──一軍に呼ばれるためには何が必要だと思いますか。
津田 それはもう目に見えた結果を出すこと。それしかないです。もちろん内容も大事ですけど、結果でしかアピールできないと思いますから。だから今年は結果にこだわっています。その中でも冷静に、欲は捨てて。すべてにおいて信頼されるプレーヤーになりたいです。
──今年こそ、一軍デビューを期待しています。
津田 2年目ですけど本当に危機感は覚えています。そんなに時間もないですから必死でやっていきたいです。
大解剖 DATA FILE
ABILITY CHECK 
※将来値を5点満点としての現在値[0.5点刻み]
<自己分析> もちろん課題はまだまだ多いですが、昨年に比べれは着実にレベルアップできているので、こんな点数になりました。技術的な部分はすべて平均的なのですが、それだと面白くないので、自信がある守備は少し上げました。メンタルはあえて最高評価に(笑)。昨年ならゼロでしたけど。ミート力を上げて、もう少し打率を上げたいと思っています。
PERSONAL QUESTION Q.ニックネーム A.けいし(ほとんど下の名前で呼ばれます)
Q.好きな食べ物/嫌いな食べ物 A.海鮮系(特に帆立)/ナス(無理です)
Q.休日の過ごし方 A.ショッピングが多いです
Q.最近ハマっているモノ・こと A.Netflixでリ
ラックス <ポジション> メイン:遊撃
サブ[1]:三塁
サブ[2]:二塁
サブ[3]:一塁
【2025年ウエスタン打撃成績】(6月8日時点) 45試合、打率.242、31安打、0本塁打、17打点、4盗塁
PROFILE つだ・けいし●2002年11月23日生まれ。熊本県出身。[甲]横浜高-三菱重工East-中日24[2]。