愛称「キャット」、名前は「ミヤーン」
今日、2月22日はネコの日らしい。2が並ぶことで「ニャン、ニャンニャン」の日だそうで、それも2022年の2月22日だから、世の“ネコ派”にとっては、ただならぬ日と、いうことになる。これをしのぐのは200年後、2222年2月22日になるから、筆者も読者諸賢も、その日を迎えることはあるまい。もしかすると生まれ変わってネコになっているかもしれない。
さて、閑話休題。プロ野球のグラウンドにネコが迷い込む珍事はあったが、
阪神の名選手が猛虎にたとえられることはあっても、プロ野球の選手がネコにたとえられることは多くない。ちなみに、全般的に“イヌ派”が優勢と思しき名前では、プロ野球選手の登録名で「猫」がつく選手は寡聞にして知らない(「犬」は
西武で左腕キラーとして活躍した
犬伏稔昌がいた)。
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ニックネームが「ニャンコ」だった南海・藤本
登録名ではないが、“ニャンコ”の異名を取ったのが現在の
ソフトバンクが南海からダイエーへ生まれ変わった時期に活躍した右腕の
藤本修二。ただ、由来はネコに噛まれてキャンプで投球練習を禁止されたことで、どちらかといえば藤本は被害者。それでも、このハプニングで名前が売れて、ブレークにつながったのだから、噛んだのは“招き猫”だったのかもしれないのだが……。“ニャンコ”のニックネームに発奮した藤本は、迎えた1984年に一軍デビューを果たすと、低迷する南海で先発の一角として活躍した。
一方、助っ人でも登録名「キャット」はいない。だが、外国人の選手にはニックネームがつきものだ。愛称が「キャット」、名前が「ミヤーン」という助っ人がいた。78年に大洋(現在の
DeNA)へ入団した「Felix MILLAN」。「キャット」の愛称はメジャー時代のもので、その軽快な動きが由来だという。確かに身長180センチとメジャーでは小柄とされそうな体躯に加え、ネコに負けない豊かな口ヒゲ(?)の持ち主。バットを短く持って寝かせ、小首をかしげるような独特の打撃フォームも、どこかネコっぽかった。自慢の二塁守備は持ち味のフットワークに加え、ポジショニングやグラブさばきでメジャーの底力を発揮。2年目の79年には打率.346で首位打者に輝いている。
文=犬企画マンホール 写真=BBM