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【U-18W杯】惜しくも準Vも…世代別でチーム編成される侍ジャパンの存在意義

 

横浜高からは4人選出


今回の高校日本代表は横浜高から4人がプレー。アメリカとの決勝で惜敗も、銀メダルを手に充実感のある表情を見せた。左から奥村頼、阿部葉、為永、奥村凌[写真=牛島寿人]


 高校日本代表は、惜しくも2大会連続の世界一を逃した。第32回 WBSC U18野球ワールドカップ。日本は9月14日に行われたアメリカとの決勝(沖縄セルラースタジアム那覇)で惜敗(0対2)。大阪・兵庫で行われた2015年以来の地元開催だったが、10年前と同様、アメリカの厚い壁に阻まれる形となった。2年前の前回大会(台湾)は悲願の金メダルを獲得。今大会はオープニングラウンド5試合、スーパーラウンド3試合を8戦全勝で決勝へ駒を進めたが、厳しい勝負の現実を味わった。

 高校日本代表は20人。4月3日から5日まで代表候補選手強化合宿が行われたが、その時点で42人が選出されていた(一部の選手はコンディション不良、大会重複で不参加)。その後、春の公式戦、夏の地方大会、夏の甲子園を経て20人に絞られたが、うち春の合宿メンバーは14人(投手5人、捕手2人、内野手5人、外野手2人)が名を連ねた。侍ジャパンU-18代表を指揮した小倉全由監督の構想にあらかじめあった選手を軸に選出する形となった。

 今春のセンバツ甲子園を19年ぶりに制した横浜高(神奈川)からは、春の合宿メンバーに招集された4人(阿部葉太はコンディション不良により不参加)がそのまま選ばれた。

 打線では四番から3人が並んだ。自チームに続き、侍ジャパンでも主将を務めた四番・中堅の阿部、五番・二塁の奥村凌大、六番・三塁の為永皓。横浜高で背番号1を着けた奥村頼人は投打二刀流で、それぞれが持ち味を発揮した。奥村凌は二塁手部門のベストナインを受賞している。

 横浜高は今夏の甲子園で、松坂大輔を要した1998年以来の春夏連覇を目指したが、県岐阜商高との準々決勝で敗退。だが、この国際舞台で異例とも言える同一校から4人がプレーし、改めて同校の能力の高さを見せつけた。

 さて、U-18W杯で悲願の初優勝を遂げた2023年は横浜高・緒方漣(国学院大2年)がMVP(首位打者、最多得点、二塁手ベストナイン)を受賞した。今大会を前にした高校日本代表壮行試合(8月31日)で、緒方は大学日本代表として出場し、後輩たちに頼もしい姿を見せた。奥村頼は「プロ志望」を明かしているが、阿部、奥村凌、為永は大学で野球を続ける予定だ。最後にアメリカとの決勝で悔しさを味わったU-18を糧に、今後は大学で認められる選手に成長し、大学代表で再び世界一を目指す。将来的には、トップチームを見据える。これこそが、世代別でチーム編成される侍ジャパンの存在意義なのである。
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