
三冠王を狙うヤクルトの村上。簡単に欠場しない若き主砲だ[写真=栗山尚久]
プロとは何か?
9月も半ばを迎えようとしているが、パ・リーグの優勝争いはますます白熱している。まったくもって目が離せない状況になってきたから、ファンも応援のしがいがあるのではないか。
ソフトバンク、
西武、
オリックスと三つ巴の様相を呈してきたが、さて最後に歓喜の瞬間を迎えるのはどのチームか。この3球団は直近3年の優勝チームだ。それだけに予想しづらい。
数回前のコラムで、今後は「監督の采配に注目してもらいたい」と書いたが、いかがだろう。大事な試合になればなるほど監督の采配の差が出るものなのだ。そしてここからはそれが顕著になる。ファンにはじっくりと見てもらいたい。
一方、セ・リーグは
DeNAが勢いよくヤクルトに詰め寄ったものの、再び引き離された感がある。今の両チームの状況を見比べてもヤクルトの連覇が濃厚だろう。DeNAには快進撃の反動が見られ、チーム力が落ちているように見える。私は常々、優勝争いを予想するときに「チームの体力」という表現をするが、これは長いシーズンを通してのチーム全体の戦う力のことで、どれだけ余力を持って戦えているかということでもある。その点、やはりDeNAよりもヤクルトのほうが一枚上だったという気がしている。
そしてこれからは優勝争いとともに個人タイトルの争いも過熱していくだろう。その中で私が強く言っておきたいのは、堂々と正しいタイトル争いをしてもらいたいということ、またタイトルを獲っても、プロとして最後まで試合に出場することにこだわってもらいたいということだ。
これは私の反省から来ている思いでもあるのだが、私は若かりし東映時代、プロたるものは最高の技術、プレーをお客さんに提供する責任があると考えていた。それが決して安くはない入場料を払って球場に足を運んでくれるお客さんへの義務だと強く思っていた。だから死球などの影響でバットが満足に振れない、あるいはひどい故障を抱えているときなどは、お客さんに失礼だから試合に出るべきではないと思っていた。だましだましのプレーでは申し訳ないと実際に欠場もしていた。自身の成績にも響いてしまうし、「なんだ、張本はあんなものか」と思われるのも嫌だった。
私はケガに強そうに見えて実は弱かった。ただ筋肉が柔らかく、すぐにほぐれたから長期離脱までは至らなかったが、よくぶつけられたのは右ヒジで、今でも右ヒジの骨は変型している。ぶつけられた日の夜は食事のときに箸が持てなかったし・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン