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▲2013年成績:6本塁打 41打点 10盗塁 打率.217



鯉のプリンスが直面する壁

 まるでシーズンを凝縮したような1カ月だった。左手首骨折からの復活を目指す堂林翔太の2014年シーズンは、順調なスタートを切ったように見えた。キャンプでの実戦、オープン戦では順調に出場機会を重ねてヒットを量産。3月16日には、打率・450でオープン戦首位打者に浮上した。しかし、ラスト3試合では10打数9三振。「調子の波が大き過ぎる」とかねてからの課題がクリアできていない若鯉に、一時は右翼コンバート案も考えていた指揮官も「打てない人は使わない」と厳しい姿勢を示した。

 3月28日の開幕戦(対中日、ナゴヤドーム)には3年連続で開幕スタメン出場を果たしたが、4打数無安打3三振。復調の兆しは見られず、2、3戦目はベンチを温めた。「全然ダメ。練習するしかないです」。出口が見えない迷路へ迷い込んでいるような苦しさをのぞかせた。

 昨季ポジションを譲った木村昇吾、ルーキー・田中広輔と定位置争いはシ烈を極める。かつてない壁に直面している鯉のプリンスは、自らのバットでそれを打ち破るほかない。
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