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新指揮官の懐刀を直撃!ヘッドコーチインタビュー

阪神・清水雅治ヘッドコーチインタビュー 「かゆいところに手が届くヘッドコーチになりたい」

 

矢野燿大監督が指揮官就任にあたって、“外部”から唯一呼び寄せたのが清水雅治ヘッドコーチだ。中日時代、同じ釜の飯を食べた2人は当時から気心の知れた仲。尊敬する後輩監督を男にすると誓う清水ヘッドを西武時代に同じユニフォームを着ていた伊原春樹氏が直撃した。
聞き手=伊原春樹[野球解説者] 構成=小林光男、写真=BBM


17年のコーチ生活で初のヘッドコーチ


伊原 清水ヘッドは今年でコーチ稼業は何年目になる?

清水 38歳のときに西武で兼任コーチになって以来なので、今年で17年になります。もう55歳ですから。

伊原 私だって70歳だから(苦笑)。

清水 伊原さんも70歳ですか!

伊原 そうだよ。清水ヘッドは2002年、私が1回目の西武監督を務めたとき、兼任コーチになったんだよな。その年限りで引退してコーチ専任となってから、1度もユニフォームを脱いでいないのか。縁もあったんだろうけど、やっぱりそれまで常に指導者として真摯な姿勢を見せていたからだと思うよ。

清水 本当にありがたいことです。

伊原 指導者として西武、日本ハムロッテ楽天のユニフォームを着て、今季から阪神でヘッドコーチに就任。それまでは外野守備走塁コーチを務めてきて、ヘッドコーチは初めてだよな。

清水 はい、そうですね。ただ、正直なところ投手に関してはほとんど分かりません。矢野(矢野燿大)監督から話をいただいたときも「投手のことは知識が乏しいので、ヘッドコーチとしては無理ではないでしょうか」と返したんですよ。でも、「投手に関しては私も受け持つので。野手全般を見てくれたらありがいです」と矢野監督がおっしゃってくれたのでヘッドコーチを受けたんです。

伊原 清水ヘッドもいろいろなヘッドコーチの下で働いてきたと思うけど、どのようなヘッドコーチになりたいというイメージを描いている?

清水 僕が考えているのは、いつも監督とべったりくっついているのがヘッドコーチではないということです。監督が困っているときに的確な方向を指示できるのがヘッドコーチだ、と。いちいち「どうしますか?」ということを言わないようにしたいですね。監督に迷いが生じたときに、何かを聞かれたらすぐに答えられるようにする。かゆいところに手が届くようなヘッドコーチになりたいと思っています。

伊原 私も07年から4年間、巨人原辰徳監督の下でヘッドコーチを務めた。その経験から言わせてもらえれば、ヘッドコーチは監督がやりたい野球をしっかり把握した上で、それを各担当コーチに伝え、チームに浸透させていくことが重要。やっぱり監督と各コーチの潤滑油にならなければいけないと思う。

清水 それは、そのとおりだと思います。

伊原 ただ、イエスマンではダメ。時にはしっかりと意見も言わないといけない。

清水 そうですね。ヘッドコーチは第一に・・・

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