左右とタテの変化に加え、球速差での奥行きと、進化を続ける変化球だが、投じるフォームによって、その効力は変わるのか。通算283勝を挙げた“サブマリン”山田久志氏が、アンダースローの視点で変化球を解説。「投げられる球種は限られる」という独特投法の魔球の世界へ足を踏み入れてみよう。 ※成績は2019年5月23日現在 2つの軌道を投げ分ける
純粋な変化球という視点で見ると、実はアンダースローで投げられる球種は多くはない。もともと、手首をひねって使うため“投げ方”を工夫することが難しいのが一つの理由。ボールの握りも、浅く握るなどしては、ボールを支えることが難しくなり、抜けてしまうこともあるんです。下に秋山登(元大洋)さんのカーブの握りの写真がありますが、これは希(まれ)な例。オーバースローの投手のように、ボール半分を握る形は、アンダースローの投手には難しいと思いますね。
基本的に投げられるのはカーブ、スライダー、シュート、シンカーの4球種くらいでしょう。昔は、現在のように球種が豊富にあったわけではなく、私もプロに入るときはストレートとカーブだけでした。
投げられる球種は限られるとはいえ、1つの球種を・・・
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