覇権奪回を目指す日本ハムの新キャプテンとして、2月のキャンプから先頭に立って抜群の存在感を発揮している背番号7。昨年オフには胸に秘めていたポスティングでのメジャー・リーグ挑戦の夢も公表し、並々ならぬ決意で2020年シーズンの開幕を見据えている。すべての面で自分の限界を超えたい──。闘志を燃やす27歳が、野球人生を懸けた1年に挑む。 取材・構成=松井進作 写真=山口高明、高原由佳(インタビュー) プレッシャーが僕を強くしてくれる
年上にも臆することなく意見が言え、野球と向き合うストイックな姿勢も栗山英樹監督がキャプテンに指名した大きな理由だった。時に厳しく、時には若手に寄り添いながら自分自身も日々成長を遂げているという27歳の新チームリーダー。理想のキャプテン像、メジャー・リーグ挑戦、東京オリンピック出場への思いなど、今まで語られなかった西川遥輝の胸の内に斬り込んだ。 ──オープン戦でも西川選手らしいヒットが出始めています。打撃の調子も開幕に向けて上がってきたのではないですか。
西川 やっとですね。この時期の結果は関係ないと言いながらもやっぱり三振するとムカつくし、試合に出るからには常に打ちたいとは思っています。ただ、やっぱり開幕までの時間がいつもよりないので、もっと振り込まないとダメですね。
──過去のインタビューでも同じことを聞いたことがありますが、今年のキャンプも自分の中で特にテーマみたいなものは掲げなかった?
西川 決めなかったです。そういうのを掲げてしまうと、そればっかりに縛られてしまいますから。僕の場合はキャンプって1つの“きっかけ探し”の時期というか……野球って面白いもので1つのきっかけで打てるようになったり、活躍できるようになるので。まあ、そのきっかけを探すのがテーマなのかもしれませんけど。あとは、僕の場合はとにかくバットを振りまくって量をこなすこと。量をやればいいもんじゃないですけど、そうしないと見つからないものも絶対あるので。それはキャンプが終わっても変わらないですし、練習でつかんだものを試合で試して、また新たな修正点が見つかって……その繰り返しの日々ですね。
──ファイターズに14年ぶりに戻ってきた
小笠原道大コーチの加入についてはどう感じていますか。
西川 コーチ1人が入っただけで、これだけチームって変わるんだというぐらい変わりましたよね。特に僕より若い選手たちのほうがそう感じていると思います。僕は今年のキャンプから調整を自分で任されていたのでマンツーマンで教わることがなくて、実はちょっと物足りなさも感じていました。結構キャンプに入る前はどんな感じになるんやろ? もうゴリゴリにやられるのかなって内心意気込んでいたので(笑)。まあ、あれだけの実績のある方なので若い選手たちにとっては練習はキツくなりましたけど、それ以上に得るものがたくさんあると思うので食らいついていってほしいですね。それがチームの底上げにもなりますから。
──今シーズンから新キャプテンとして若い選手たちやチーム全体のことを見渡す立場にもなり、そのあたりもよく見ているのですね。
西川 キャプテンになったからって何が変わるのかなと正直思っていたんですけど、いざやってみると・・・
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