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あの夏の記憶。わが青春の甲子園

あの夏の証言 中日・堂上直倫「夏は一度も勝てませんでしたが、楽しかった思い出しか残っていないですね」

 

四番に座って日本一を手にしたのは2年春のことだった。その後の夏も2年連続で出場を果たしたものの、一度も勝利を手にすることはできなかった。それでも自身としては悔しさ以上に楽しめた気持ちが強い。
取材・構成=牧野正 写真=BBM

堂上直倫[愛工大名電高2005〜06/現・中日]

3年夏の堂上。大会屈指のスラッガーとして注目を浴びた


【甲子園成績】2年春優勝、2年夏1回戦、3年夏1回戦

サヨナラの好機を逃し初出場校に金星献上


愛工大名電と言えば、愛知私学の4強として知られ、OBには工藤公康(現ソフトバンク監督)や山崎武司(元中日ほか)、イチロー(元オリックスほか)らが名を連ねる。堂上直倫はその強豪校で1年秋から四番を務めた。2年春に初めて甲子園の土を踏むと、あれよあれよという間に勝ち進んで日本一。5試合で2本塁打を含む打率.500と、その打棒を大舞台で見せつけた。当然のように聖地に帰ってきた2年夏、春の覇者は優勝候補の一角に挙げられ、堂上もまた2年生ながら大会屈指のスラッガーとして注目されたが、初出場となった県立校の清峰(長崎)に延長13回、2対4で敗れて1回戦で姿を消した。



 春のセンバツ優勝はまったく考えていなかったというか、自分にとっては初めての甲子園で、もう行けるだけでうれしいというか、満足だったんです。素晴らしい選手がたくさんいて力のあるチームだとは感じていましたが、それでも優勝というのは頭の中になく、普通に1試合1試合を戦っていったら……勝っていたという感じでした。そうなるとチームの次の目標としては当然、春夏連覇ということになりますよね。

 ただ、そうは言っても・・・

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