甲子園を懸けての戦いがこれから本格化していくが、真夏をさらに熱く盛り上げる存在がいる。その一球、その一打が観客を虜に――。全国に散らばる見逃せない注目球児を紹介する。 文=楊順行 写真=BBM 高校3年生の“四天王”
北から
佐々木麟太郎内野手(花巻東・岩手)、前田悠伍投手(大阪桐蔭)、
真鍋慧内野手(広陵・
広島)、
佐倉侠史朗内野手(九州国際大付・福岡)。2021年の神宮大会で、四天王と評された当時の1年生たちだ。その後、前田は優勝した22年センバツを含めてここまで3回、真鍋は昨春と今春、佐倉は昨春と昨夏の2回、甲子園に出場したが、佐々木は昨春のセンバツのみで、この夏が最後のチャンスになる。
気になるのは、世代No.1左腕の前田だ。センバツで4強に終わったあと、春季大会は選手登録を外れる“全休”。コンディション調整に専念するためだが、一部では「故障?」という憶測も流れたのだ。杞憂だった。6月18日、横浜との練習試合で実戦に復帰し、3回を自責0の好投。相変わらず完成度は高い。離脱の2カ月半は下半身強化に取り組み、体重も4キロ増で、最速148キロには上積みが期待できる。大阪大会の組み合わせ抽選には主将として臨み、「いよいよ夏が始まる」と気を引き締めた。昨夏、そして今春のセンバツと、優勝候補最右翼と言われながら、いずれも頂点には届かず。自身はすでに甲子園で5勝しているが、決して満足はしていないはずだ。
昨秋までに高校通算106本塁打を量産した佐々木は、3月には早くも112号を放ち・・・
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