大船渡の縦縞のユニフォームを身にまとい力投
菊池、大谷を超える注目度“金足農旋風”も追い風
イニング間の投球練習から、観客は気を緩めてはならない。最後の1球。189センチ右腕・
佐々木朗希が投じた剛速球に対して、バッテリーを組む及川惠介のミットのウェブ部分に、ボールが挟まってしまった。なかなか取り出すことができず、二塁送球が大幅に遅れると、満員のネット裏は一斉にどよめき。及川が所有するミットは秋を前に捕球部分がボロボロで使えず、野球部が硬めの“特注”を用意していた。ところが何しろ消耗が激しいのだ。秋の沿岸南地区予選から県大会を通じて全試合を観戦した野球部の父兄によると、ゲームを重ねるごとにミット音が鈍くなったという。
初回から9回まで途切れることなく、150キロ以上のストレートを連発する高校球児を見たことがない。及川は捕球する親指部分にはテーピングを巻き、1球たりとも気が抜けない。2人は高田小時代の幼なじみで、佐々木は全幅の信頼を寄せる。一度は離ればなれとなったが、中学時代にバッテリーを組んだ名コンビであり、及川は「朗希と野球をやれるのが、楽しいんです」と、いつも胸を躍らせてボールを受けている。
9月23日、157キロ右腕・佐々木朗希を見たさに花巻球場は早朝から大変な騒ぎになっていた・・・
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