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ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

短期連載ダンプ辻コラム 第9回「ヒゲ辻さんのスローイングの秘密」

 

辻佳紀がヒゲをはやした理由とは


なぜヒゲさんは?


 ダンプとヒゲはどっちが先? おかしなことを聞きますね。

 ダンプは前も言ったけど、僕の2年目、昭和38年(1963年)のバッテリーだけのキャンプで、コーチだった土井垣(土井垣武)さんが、「お前はダンプみたいに馬力があってバリバリやっとるし、西濃運輸出身だから」とつけたもの。ヒゲさん(辻佳紀)はその後、日米野球で来たキャッチャーのヒゲがカッコよくて、ヒゲさんが「俺も伸ばしてみようか」になったんで、順番はダンプ、ヒゲです。もともと小柴(小柴重吉)さんというスコアラーが、昭和38年にヒゲさんが明大から入ってきたとき、2人がイニシャルも同じYTなんで、「どっちか分からんぞ」と言われていたから、ちょうどよかったです。

 仲がよかったか? どうでしょうね、よくも悪くもないですよ。江夏(江夏豊)と一緒で、ヒゲさんと飯に行ったことは一度もないけど、別にケンカしてたわけでもありません。

 そういえば、キャッチャーとして、あの人から盗んだ技術があった。スローイングです。僕は若いときから肩に自信があったし、捕ってからも早かった。けど、セカンドへのコントロールが少しだけずれることがあったんです。真っすぐはいくんですが、どっちかに曲がることがあった。ヒゲさんは、そこまで肩が強くないから、いつもヒョロヒョロとした球なんですが、必ずベースの上に行き、アウトになる確率も高い。

 最初はそんなに気にしなかったんですが、じっと見ていたら・・・

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