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平野謙の「人生山あり谷あり、感謝あり」

平野謙コラム 第11回「打率3割達成?いや、インチキ3割です」

 

86年後半に指揮を執った高木守道代理監督。1日だけだが、ショート・平野の生みの親にも


タツ、勝負してよ……


 前回は、1984年からドラゴンズの監督になった山内一弘さんと合わなかった、という話をしました。なんでかな……、僕はそんなに誰かを嫌いになったりすることはないんですけど、何かで引っ掛かるとうまくいかなくなる。

 特にドラゴンズ時代は、ぬるま湯に首までどっぷりつかって、のんきにやっていた時代ですからね(笑)。今振り返ると、考え方がガキというか、大人じゃなかったですね。

 それでも山内さんの2年目、85年は数字のうえではそれなりに打ちました。初の打率3割? いや、違うんだ、これが(笑)。3割とはなっていますが、実際は.2998いくつかで、四捨五入の3割です。

 打率が上がったのは、バッティングを変えたり、すごく練習したとかいうわけじゃありません。たまたまです。あえて言うなら、この年から一番を打ったんで、バントや進塁打が減ったからでしょうね。

 当時のドラゴンズは、ずっと田尾(田尾安志)さんが一番だったんですが、開幕前に突然、西武に移籍になったんですよ。詳しいことは知りませんが、フロントとぶつかったらしい。言いたいことは、はっきり言う人でしたからね。スター選手でしたし、前も話したように、宇野勝の飲酒運転が見過ごされるくらい名古屋が揺れたトレードでした(笑)。

 途中から、さすがに3割は意識しました。終盤は2割9分台で、あと少しでしたしね。広島3連戦(広島)が最後だったんですが、まず、最初の試合で3割ちょうどになり、残り2試合はダブルヘッダーでした(10月24日)。

 たぶん、最初の試合で3割をキープしていたら、2試合目は出なかったと思うんですが、確か5打数1安打で、3割を割ってしまったんですよ。それでも次の試合・・・

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