オリックスの勝ち負けより東北のチームのそれが気になる時代なのだ
オリックス・岡田監督が進退伺を提出したそうですね。オレに言わせりゃおうかがいを立てるまでもないよ、ですよ。9月19日現在、5位の
ロッテにさえ9ゲーム差の最下位。ここは、辞表提出でもいいところでしょう(辞任はほぼ決定)。
進退伺を出したオリックス・岡田監督。いっそ辞表を出した方が[写真=内田孝治]
古くからのパ・リーグファンは「大変な歴史と伝統を持つ阪急と、それなりの歴史と伝統を持つ近鉄が合流したチームなのに。大阪市内に唯一本拠地を持つチームなのに。情けないなあ。寂しいなあ」と思っていることでしょう。
でも、オレなんか、そんな感傷すら湧いてこんもんね。もう、あきらめちゃってます。だってね、このチームの目指すものがまったく見えないんですもの。
スタートの05年からもう8年目に入っているのに、4、5、6、2、6、5、4位が去年までの順位。この間に、新参の
楽天を除けば、他の4球団は優勝を経験しています。いや、すべて「日本一」になっています(CSがあるからカッコつきにします)。この歴然たる差は何なのか。これはやっぱり球団の姿勢の問題でしょう。とてもVを目指してのチーム作りをやっているとは思えんもの。まずチームを引っ張り、「見たいなあ」と思わせる選手を作ってこなかった。それと監督に存在感がない。ベンチの岡田監督の情けなさそうな顔を見ると、もう、オリックスの試合をテレビで見続ける気持ちが失うせてしまう。
この前、楽天のベンチで仙ちゃん(星野監督)が選手の頭を、帽子の上からうれしそうにモミモミしている映像を見ましたが、どういうことからああなったのか知らんけど、こういう行為への好き嫌いは別にして「ああ、楽天ベンチに暗さはないな」と瞬間的に分かっちゃう。
監督選びというのは難しいものでね。好かれるからいいというものでもないし、かといって嫌われっ放しでも困ってしまう。まあ、オリックスで成功した監督人事と言えば、1度目の
仰木彬でしょうが、これだってね、近鉄で成功したのを「じゃあ、ウチでも」となっただけで、オリックスフロントの手柄とは言えない。
阪急から引き継いだ89年、ブレーブスの名前は残し、西宮球場を使った。これは阪急と阪急ファンに敬意を表したのかもしれませんが、オレはむしろ「新生オリックス」の意気込みはどうしたの?と疑問だったもの。球場はGS神戸(現ほっともっとフィールド神戸)へ移って、さらに京セラドーム大阪へ。GS神戸はともかく京セラドームは近鉄の本拠地。合併(実際は吸収)球団の母屋です。なんだか、オリックスには、自分から打って出る、というのがないんですよね。球団名もオリックス・バファローズ。ブレーブスの時と同じで近鉄に気を使ったのかもしれませんが、オリックス・ブルーウェーブのままでいいじゃないの。この名で95、96年と連覇したのだから。もっともこの連覇は
イチロー(現ヤンキース)あってのもの(仰木の功績はイチローを存分にやらせたことで、監督術そのものは・・・
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