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笠原大芽 投手 #63

二軍で英才教育を受ける長身サウスポー

 



 2014年、2年目を迎える18歳左腕が、近い将来の大ブレークの予感を感じさせている。12年のドラフトで5位指名を受けた笠原大芽。186センチの長身から快速球を投げ込むサウスポーに注目が集まっている。

 昨年10月12日に宮崎で行われたフェニックス・リーグのロッテ戦。2回を投げて無安打無失点、4奪三振と快投を演じた。プロ1年目の13年はウエスタン・リーグでも登板経験がなく、1年間じっくりと体力と筋力の強化に専念。春以降では二軍首脳陣の前で初めての登板だったが、緊張するどころかプロ入り後、自己最速の144キロもマークするなど大物ぶりを発揮した。

 近年、ソフトバンクの高卒投手は、基本的に長期間かけて育てる方針が取られている。笠原も1年目はトレーニングに励んだ。スクワットで担ぐバーベルの重さが春は最大70キロだったが、現在は100キロ。13年に大ブレークした千賀も入団当時は60キロしか担げなかったが、1年間かけて100キロに増やした。高西ストレングス担当トレーニングアドバイザーは、「筋力がつく速度は笠原も千賀と遜色ない」と言う。加藤投手コーチも「千賀のように伸びる選手は一気に伸びる。同じ可能性は感じる」と、笠原に千賀級の成長とその後の活躍を期待している。

 14年、二軍首脳陣は笠原を先発ローテの一角としてウエスタン・リーグで投げさせ、経験を積ませる考え。千賀も12年に同リーグでチーム最多の108イニングを投げ、ブレークの土台を築いた。「球のキレが良くなった。早く活躍したい」と胸躍らせる左腕がヤフオクドームのマウンドに立つ日もそう遠くなさそうだ。
オーロラビジョン

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