週刊ベースボールONLINE

今江敏晃 内野手 #8

30歳にして新たな挑戦を期す

 



 言葉に決意がにじむ。「年齢的にもそういう立場。プレーや言動でチームを引っ張っていけるように」と今江敏晃。三十路を迎え、昨季は主に任された四番にも「打たせてもらえるのであれば(今季も)打ちたい気持ちはある」と意欲を隠さない。

 1月8日にQVCマリンで報道陣に自主トレーニングを公開。室内練習場でのトス打撃で精力的にバットを振った。「1年間しっかり戦える体をつくらないといけない。走り込み、打ち込みを重点的にやろうかなと思う」と2月からのキャンプに備える。

 目標を問われて真っ先に口にしたのはこれまで経験のない全試合出場だった。「1年間通してチームに貢献できるように全試合出場を目標に頑張りたい」と13年目に懸ける思いを説く。年明け2日には箱根神社に初もうで。絵馬に願いごとをしたためた。日本一に加え、個人では打率3割、20本塁打、100打点。おみくじでは「人生で初めて」と言う大吉を引き当てた。

 昨季は「自分でも長打が少ないというのがあった」との反省から新しいバットを試している。「ヘッドが利くように変えてみた。僕のスタイル的に手元まで持ってきて詰まって打つので、ちょっとでも遠心力が使えるように」と現状に満足せずさらなる高みを見据える。

 毎年、春先に調子が上がらないことが続いてきたが、「去年つかんだものが大きい。“これや”というのがある」とリーグ2位の打率.325で締めた昨季の手応えから得た自信を漂わせる。

「今年は開幕から、いいスタートダッシュができるように準備していきたい」。チームの顔がコンスタントに働くことができれば、4年ぶりの日本一もぐっと近づく。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング