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藤岡貴裕 投手 #18

藤岡貴裕 開幕一軍入りへ

 



 チームスローガンにもある、「今年こそ」を強く胸に刻む一人だ。

 3年目の藤岡貴裕は「今年こそやらなきゃいけない気持ちが強い」と言葉に力を込める。

 昨季は飛躍が期待されながら先発に定着できず、救援に回るなど6勝10敗と不本意な成績に終わった。「1試合1試合のヤマで粘り切れなかった。『打たれたらどうしよう』という気持ちがあった」と精神面が殻を破れない一因と自己分析する。

 今季は「先発をやりたい。先発でしっかりいけるようにやるだけ」とローテーション入りへの意欲をハッキリと口にする。

 同年代の唐川に刺激を受けている。キャンプで順調な仕上がりをアピールし、伊東監督からも高評価を得た右腕に「仲はいいですけど、野球ではライバル」と対抗意識を隠さない。

 FA移籍で涌井が西武から加わったことで先発枠争いはシ烈を極めるが「その中で先発で投げないと」とハイレベルの競争にも動じる様子はない。

 キャンプでは「バランス良く投げること」を意識しながら徐々に調整のギアを上げた。初実戦となった2月13日の紅白戦では2回2失点と振るわなかったものの、「『最初なんで』と思うようにして、切り替えてます」と前を向く。「真ん中に球が集まっていた」との反省を今後の登板に生かす構えだ。

 キャンプ前から伊東監督には先発候補の1人として名前を挙げられたが「毎年『期待の選手』と言われるよりも『活躍して当然』と言われるような選手になりたい」。即戦力のドラフト1位として、鳴り物入りで入団した左腕のプライドがにじんだ。
オーロラビジョン

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