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島内宏明外野手・打撃力アップで一軍返り咲きへ

 



「勝負の年」と位置づけ迎える今季。島内宏明は開幕を二軍でスタートすることになった。それでも下は向いていない。二軍戦は3月19日のヤクルト戦から三番打者として出場。出場4試合のすべてで安打を放ち、打率は.385(3月25日時点)と格の違いを見せつけている。一軍のライバルといつでも取って代われるよう黙々と準備を進めている。

 今季4年目。「勝負」と燃えるのはそれだけが理由ではない。1月5日。故郷の石川県小松市役所に婚姻届を提出した。生涯の伴侶を得て、責任感が増した。「2015年を最高の年にして、来年の結婚1周年記念日には『2015年は良い年だったね』と妻と言い合えるように取り組みたい」。目の色は確実に変わった。

 キャンプは一軍スタート。キャンプ中の実戦から好調を持続し、猛アピール。大久保監督が掲げる

「超機動力野球」に呼応するように、積極的に盗塁を仕掛けるなど一時は、開幕スタメンも視野に入りかけた。だが、オープン戦中盤に来て調子を崩し、打率は.222と低迷。最後のオープン戦出場は16日のDeNA戦(横浜)となった。

 外野手の競争は激しさを極めるが、このまま引き下がるわけにはいかない。指揮官は「アイツの場合は、とにかく3割は打ってもらわないといけないから」と話しており、守備ではなく、打撃への要求が高い。一軍返り咲きのためには、まず打撃の復調が大きなカギとなりそうだ。

 まだ勝負のシーズンは始まったばかり。一家の主として、背負うものが大きくなった背番号35。巻き返しのチャンスは、まだまだ残されている。
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