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岡島豪郎外野手・不振脱却が待たれるキーマン

 



 一時借金が「4」まで膨らんだものの、14試合消化時点で勝率を5割に戻した楽天。巻き返しの要因は投手陣の踏ん張りで、チーム得点数はリーグワーストの「34」(4月15日時点)と打線は開花に至っていない。一番バッターは開幕から14試合で3人が務め、現在は岡島豪郎がその任を担っている。

 開幕当初は聖澤がトップバッターを務めたが、4試合で打率.111と低迷。4月2日の西武戦で岡島が一番を務め、その後4日のロッテ戦からは松井稼が座った。再び岡島が斬り込み隊長に据えられたのは10日のオリックス戦からで、そこから一番に固定されている。

 岡島は昨季、初めて規定打席に到達し、打率.283をマーク。一番では59試合に出場し、打率は.280。三番の62試合に次いで多く出場した。13年途中からレギュラーに定着した際も一番だった。慣れ親しんだ打順で、チームをけん引する役割が求められる。

 今季は開幕スタメンを外れた。それでもベンチから声でチームを鼓舞。「自分のやるべきことをやるだけ」と腐らずにチャンスを待った。4月8日のソフトバンク戦ではサヨナラ犠飛。大久保監督は「結果が出ないとき、オレに『とにかく練習します』と言ったのを貫き通してくれた。いい人間になった」とうなずいた。

 一番に座った10日からの5試合で19打数1安打と、結果が出ず苦しんでいる。ただ、逆境にも下を向かない岡島には不振を打破する力がある。今後のチームの躍進のために、一番打者の定着は不可欠。4年目の今シーズンは「打率3割を目指す」という岡島が本来の力を発揮すれば、チームの得点力も上がるはずだ。
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