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ルブラン投手・存在感抜群の軟投派左腕

 



 開幕から先発ローテに入り4月24日現在、4試合に登板し2勝2敗、防御率2.96をマーク。今季チーム初の完投投手になるなど、まずまず期待には応えられていると言っていいルブラン。唯一5回未満で降板した自身2戦目の4月8日の日本ハム戦(東京ドーム)も、

「内容自体は決して悪くなかった」と横田投手コーチも言い、結果は別として、毎回安定した投球を続けているというのが首脳陣評だ。

 決して『パワーピッチャー』ではない。変化球を駆使して打ち取るタイプ。変化球を直球と同じ腕の振りで投げられるのが特長だ。中でも「チェンジアップは抜け方も素晴らしいから、本当に見分けがつかない」と横田コーチは絶賛する。ルブラン自身もチェンジアップを最大の武器と認識しているからこそ、来日して一番の懸念材料は「ボールがアメリカよりも小さく感じて、チェンジアップの変化がしっくりこない」ことだった。

 キャンプ、オープン戦から開幕後自身2戦目までは、「本人がどうしてもチェンジアップを戻したいということで、多投していた部分もあった」(横田コーチ)が、その後は

「だいぶアジャストできてきた」と本人も納得できるチェンジアップで勝負できている。また、制球力も高く、カット、シンカー、カーブなど、ほかの変化球もサイド、奥行きを使ってボールを動かせるため、

「ボールが先行しても、慌てなくて済む。ストライクを取りに行こうとはせずに、その1球で勝負がつく球をいろいろ持っている」と首脳陣はさらに期待を高める。

 今後のカギは「相手の対策を“頭”でかいくぐる」ことと「直球で良い感触のファウルを取る」ことだと横田コーチ。岸が不在の中、元メジャー左腕の存在感は頼もしい。
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