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福田将儀外野手・大ブレークの予感漂う若きホープ

 



 チームの新人野手で開幕から唯一一軍に帯同し続けているのが、ドラフト3位で入団の福田将儀だ。4月14日の西武戦(西武プリンス)でプロ初安打を放つと、同17日の日本ハム戦(札幌ドーム)ではセーフティスクイズでプロ初打点をマーク。50メートル6秒0の俊足を武器に、レギュラーとして起用され続けている。

 出場し始めた当初は打撃に苦しんでいたが、5月4日の日本ハム戦(コボスタ宮城)で一番に起用されると、3戦連続でマルチ安打を放った。1割台が続いていた打率も.274まで上昇(6日時点)。大久保監督は「内容的には何年もプロの世界でやっているぐらい、打席でのボールの見送り方とかに余裕が出てきている」と成長に目を細める。

 守備面でもチームを救った。4月18日の日本ハム戦(札幌ドーム)。9回一死一塁で、西川の放ったセンター後方への飛球をフェンスにぶつかりながら好捕。大久保監督から「フェンス際の打球を捕ったのを見たことがない」と言われたことがあるといい「これだけできるんだというのを見せたかった」ときっぱり。端正なマスクで、女性ファンも急増中だが、その見た目とは裏腹な強い反骨心も垣間見せた。

 激しい外野ポジション争いの中で、スタメン出場を続ける23歳。それでも本人は「今のところ試合に出させてもらっていることにやりがいを感じている。自分のやるべきことをしっかりとやりたい」と慢心はない。指揮官も「新人だから余裕が怖い。手綱を引き締めていかないと」と、今後も厳しく接していく方針だ。開幕から1カ月が過ぎ、徐々にプロの水に慣れてきた福田。本当の真価を発揮していくのはこれからだ。
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