交流戦規定打席には届かなかったが、打率.400、2本塁打、7打点とチームトップクラスの成績を残した。
相川亮二が貧打に苦しむ打撃陣を引っ張っていたと言えるだろう。阿部が古傷の首の痛みを発症し、6月7日に出場選手登録を外れると、相川が扇の要に座ることが一気に多くなった。経験豊富なベテランは、リード面はもちろん、打撃で存在感を見せていく。6月9日からの札幌ドームでの
日本ハム3連戦は、象徴的だった。初戦の9日は8回に代打で出て2号ソロ。
「打てるボールを逃さないように積極的に行こうと思っていました。一球で仕留められて良かった」と甘い球を左翼席へと運んだ。続く10日も2打数2安打2四球と全打席で出塁。原監督は「余裕があるというか、自分の間合いで打撃をしている感じがします」と手放しで褒めた。
チームが5連敗中で迎えた11日は、白星へとつながる一打を放つ。3回には先頭で二塁打、8回には無死一塁で左前打。ともに堂上の適時打でホームを踏んだ。さらに、5対4の9回二死満塁では、走者一掃の三塁打でダメを押す。好調の要因を問われ「甘い球を一球で仕留めようとしている。低い球には手を出さないように。前に打球が飛んだら、結果は分からない。食らい付いていくだけ」と自然体を強調した。
リーグ戦再開後には阿部が一軍に復帰したが、開幕当初のように再び一塁に回った。「チャンスをもらったらやるだけ。レギュラーとかじゃなくて、試合に出られればチャンスを生かしてやるだけ。勝つ、その一点でやるだけです」と力みはない。役割は増してくるが、相川が正捕手としてチームを支えていく。