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オリックス 若月健矢捕手・急成長を遂げている3年目

 



 レギュラーへの階段を駆け上がっている。開幕前の若月健矢の立ち位置は、伊藤と山崎勝に次ぐ「3番手」。今季の目標は昨季5試合だった一軍での出場数を増やし、正捕手争いに加わること……のはずだった。が、チームが若手を育成する方針に切り替えたこともあり、出場機会が急増。高卒3年目の20歳ながら、金子以外の投手とは全員とバッテリーを組むまでに成長した。今季の序盤には「毎日、野球の夢を見るんですよね」と、不安な表情も見せていたが、最近では投手を堂々とリード。たとえ首を振られても、自分が思ったボールを貫く意志の強さも見せるようになってきた。

 最大の魅力は「バカさ」だという。鈴木バッテリーコーチは「若月はバカなのがいい。それに経験が加わったら、これから先、十何年もレギュラーを張れる人間」と語る。若さゆえの勢いと、何でも吸収しようという姿勢が今季のブレークにつながっているようだ。福良監督も前半戦の総括で「若月はよく頑張っている」と名前を出した上で「若手はなんとしても自分の力でレギュラーをつかんでほしい」と期待を込めた。

 リードや肩の強さにはもともと定評があったが、一軍定着後、力を付けているのは打撃。バスターなどで、コンスタントに安打を重ね、試合終盤に代打を出されることも減ってきた。

「もうお客さんの感覚ではいられない。しっかりしないと」

“将来の正捕手候補”とは、もう呼ばせない。
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