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日本ハム 横尾俊建内野手・牙を研ぐ若き長距離砲

 



 プロのカベと格闘を続けている。ドラフト6位ルーキーの横尾俊建は真夏の二軍施設の千葉・鎌ケ谷で飛躍の時を見据えている。開幕一軍切符をつかんだものの、チャンスを生かせずに4月7日に二軍降格。5月5日に再昇格したが、約1カ月後の6月8日に再びファームへ。「対応できているところと、できていない部分がある」。通算9試合出場で14打数2安打の打率.143と期待された打撃力を生かせずにいる。

 希少価値の高い右の長距離砲として、アマ球界のエリート街道を歩んできた。全国区になり、脚光を浴びたのが2011年夏の甲子園。名門・日大三高の主砲として同校を10年ぶり2度目の優勝へとけん引した。同期のチームメートには阪神のドラフト1位の高山俊もいる強力打線の看板選手の1人だった。春2度、夏1度、計3度の甲子園での通算成績は驚異の打率.460(63打数29安打)で20打点。甲子園の申し子として卒業後は慶大へ進学した。

 大学でも日本代表入りするなど、輝かしい実績を引っさげてプロ入りした。「人生が懸かかっているのでガムシャラに食らいついていきたい」。泥臭くオープン戦でアピールを続けたが定着できず。それでもイースタン・リーグで7月27日現在、打率.268でチーム2位の7本塁打と少しずつだが、頭角を現してきた。一塁、二塁、三塁をこなせるユーティリティーさも大きな武器で、シーズン最佳境の秘密兵器になるべく牙を研ぐ。
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