離島の星はプロ10年目を迎えた。沖縄・石垣島にある八重山商工高で離島勢初の甲子園出場を果たした
大嶺祐太。2006年センバツでは高岡商高戦で毎回の17奪三振をマーク。夏にも連続出場した。「離島から来たっていうことでマスコミの数も多かった」と当時を振り返る。夏の3回戦で智弁和歌山高に敗れた瞬間、「いい意味で緊張感から解放されたというか、これでもう終わるんだなと思った。勝てる相手じゃなかったし、力を出し切れたので良かった」。記憶は鮮明に残っている。いまでも聖地は特別な場所。
阪神とのオープン戦で登板した際には「甲子園に来たっていう感じ」と笑みを浮かべていた。
今季は開幕先発ローテを勝ち取ったが、先発では6試合で1勝2敗、防御率7.88と結果を残せず、5月に二軍落ちした。「現状をしっかり受け止めて、できることをやっていく。ここでだめになったら去年までと同じなので」と、力強い直球を投げるフォームを固めた。
7月12日には中継ぎ要員として再昇格を果たす。序盤で試合が崩れかけたときに立て直す「第2先発」を任された。7月18日の
西武戦(西武プリンス)では、
スタンリッジが右腰を痛めて1回で降板するというアクシデントがあったものの、2回からの4イニングを1失点と踏ん張った。落合投手コーチは言う。
「中継ぎで飯を食っていく投手じゃないと思っている。先発で頑張れるかどうか」
甲子園が始まる8月。先発マウンドに返り咲く可能性はある。