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西武 浅村栄斗内野手・苦境を打破するプレーを!

 



 8月4日に借金20、最下位に転落した苦境の中、首脳陣が最も奮起を期待するのが2013年打点王の浅村栄斗だ。不振で二軍降格になった中村に代えて田邊監督は本塁打争いでトップに立つメヒアではなく、生え抜き8年目の中距離打者を四番に据えた。その監督の意図を橋上作戦コーチは「いつまでも中村、栗山の後ろに控えているんじゃなくて、前面に立って、中心としてチームを引っ張ってもらいたいというメッセージだと思います」と代弁する。

 13年も、5月末から四番に座り、打率.317、27本塁打、110打点を挙げ大黒柱としての役割を務め上げた。それだけのポテンシャルを示しているだけに、当時に匹敵する活躍を周りが求めるのは当然だ。

 その意味では、ここまで100試合で打率.282、14本塁打、45打点は自他ともに不本意であることは間違いない。特にクリーンアップを任されることの多い立場として、得点圏打率.209は深刻。当然、一人の責任ではないが、指揮官が何度も嘆いてきた「あと1本が出ない」の一因だと言わざるを得ない。

 今季5度目の4連敗を喫した8月4日のソフトバンク戦後、誰よりも遅くロッカールームへ引き揚げた25歳の表情は自責の念に満ちていた。大阪桐蔭高では甲子園優勝も経験。勝つことが野球人生の大半だった浅村は、この試練をどのように打破し、今後に生かしていくのか。これからのチームを背負って立つ筆頭選手としての意地に注目だ。
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